障がいをお持ちの方々が、それぞれの個性や能力に応じて、日中に必要な支援を受けながら、活動や就労に取り組む機会を提供しています。

通所サービスのこれから

生活介護、就労継続支援と、障がいを持つ人たちが日々通うサービスはここ10年余りで急激に増え「行き場がない」という切羽詰まった状況は一定程度解消されたと言えます。

ネットワークサロンが発足した2000年には通所授産施設と小規模作業所を含め数カ所で、しかも、送迎や給食サービスもない状況が当たり前でした。しかし、今は約100カ所(生活介護、就労継続支援B型、A型)の通所事業所があり、数の上では選択ができるようになりました。

一方では数は増えたものの、サービスの質に関しては、障がいの理解や一人ひとりのニーズに合ったケア、活動プログラム、作業、就労などの社会参加の機会保障が広がっているとは言えない難しさもあると感じています。

今後の注目ポイントの一つとしては、通所事業のプログラムの充実(特に社会参加という視点、一人ひとりのニーズを引き出し、ニーズに沿う視点)が挙げられます。

もう一つは、利用時間や曜日の問題があります。

放課後等デイサービスの充実によって、放課後や長期休暇の居場所を保障し、働くお母さんたちも非常に多くなり、毎日朝から夕方まで利用できる環境が子どものうちから整っているのがデフォルトとなっています。

ところが、学校を卒業してから利用する通所サービスは3時半や4時などに終了することが多く、早く帰っても家族がいないケースもあります。これまで、ぽれっとでは日中一次支援やPASSの居宅系のサービスと組み合わせたり、一部のグループホームで日中一時支援として夕方の預りを行うなどの対応をしてきた経過がありますが、どうしても限界があります。

また、親の高齢化やご本人の加齢による介護度の高まりなどにより土日や祝日の介護の必要性があってもヘルパー利用も難しい場合に土日の通所利用ニーズもあると感じています(高齢者のデイサービスは毎日やっているのですが、障がい福祉サービスは土日お休みが多いです。就労支援は仕事と考えると土日お休みは自然ですが、生活介護であれば土日だから介護がお休みというわけではないので、介護の保障という意味で必要なのかなと思っています)。

ただ、そういったニーズがあるとわかっていても、慢性的な人手不足もあり、なかなかニーズに沿うような運営ができるわけではない事情がありますが、何とか工夫をして社会参加の保障と家族の負担軽減など、当たり前の生活を支える存在でありたいと思っています。