新年度のあいさつ

ちょっと前までは路肩に雪の山がありましたが、ほとんどなくなり、日差しも春の暖かさが感じられるようになりました。

無事に2022年度が終わりました。

昨年度は新型コロナ影響が続き、複数の事業所で感染拡大があり、休業を余儀なくなされたり、消毒などの感染予防・拡大防止のための対応に追われるなど、現場的にも経営的にも厳しさがまだありました。

また、経営面でいうと、ガソリン代、光熱費の値上げ、食料品の値上げも大きな出来事でした。何といっても、ネットワークサロンの仕事は「暮らしを支える」ことなので、生活の場には食事、お風呂やトイレ、暖房や照明、送迎など光熱水費、食費が経費の中でも大きな割合を占めますので、影響は大きい者でした。

また、最低賃金の値上げも、労働者の側から考えると当然必要なことは理解しているものの、業務の性質上、利用料を上げることも限界があり、障がい福祉サービスの報酬がそれに合わせて上がってくれるわけでもなく、経営努力が必要になりました。

これらのことは、年度当初や途中からわかっていたことなので、厳しい経営を覚悟していましたが、想像していたほどの厳しさまでは至らず、何とか昨年度と同様水準で終えることができる見通しがつき、期末の賞与の支給も無事に終えたところです。

これらもすべて、理解協力してもらえる利用者の皆さんや関係者のみなさんのおかげだと思っています。

私たちが実施している事業の多くは福祉サービスというスタイルではありますが、いわゆる「サービスを提供する」という一方的な形ではなく、今の社会の中でどうしても権利や暮らしが守られない人たちの権利や尊厳を守るために、生活を保障し、社会参加を促し、ともに暮らしていくための環境整備や地域社会づくりを進めていくことが基本です。

20年前から取り組んでいる、何でも相談や障がいのある人たちへの支援や子育て支援に加えて、ここ最近増えてきた死にトリや若者支援など、制度の隙間への対応が相変わらず大切だと思っています。

同時に一人ひとりに応じた多様な働き方への挑戦もますます大切になると思っています。

昨年度に設置した「求職場」には意外にも多くの人たちから反響があり、そこから働くことや活動への参加につながった人も複数いました。ちょっとした試みでしたが、さらに工夫をして広げていく可能性を感じています。

事業としては、昨年度まで3年間継続して取り組んできた休眠預金事業の「若者自立プロセス資源化モデル事業」は終了しましたが、そこから波及して企画をした新たな事業の助成金が採択された知らせもありました。

ネットの居場所ポータルサイト死にトリも年度末にサイトリニューアルし、死にトリの実践から企画された新たなプロジェクトにも全国の関係団体と取り組む予定もあります。

諸々、もう少し詳しい内容はまた近いうちに紹介しようと思います。

2023年4月3日