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障害者自立支援制度改正のポイント

自立支援法のポイントは5点です。
それぞれ、これまでの制度の課題点を反映させた内容になっています。

これまでの課題 新制度のポイント 具体的な改革点の例
・3障害(身体、知的、精神)
ばらばらの制度体系
・実施主体は都道府県、
市町村に二分化
障害者施策を
3障害一元化
・精神障害もサービス利用者として仲間入り
・実施主体は市町村。都道府県は バックアップの役割
・障害種別ごとに複雑な
施設・事業体系
・入所期間の長期化などにより、本来の施設目的と利用者の実態が乖離
利用者本位の
サービス体系に
再編
・シンプルな施設体系
・実態に応じた新サービス登場
・規制緩和
・養護卒業生の55%は施設入所
・就労を理由とする施設退所者は1%
就労支援の
抜本的強化
・就労のための新サービス創設
・雇用対策との連携強化
・全国共通の利用ルール(支援の必要度を判定する客観的基準)がない
・支給決定のプロセスが不透明
支給決定の
透明化
明確化
・障害程度区分の導入
・支給決定プロセスの透明化
・新規利用者は急増する見込み
・不確実な国の費用負担の仕組み
安定的な財源の
確保
・国が負担する範囲の明確化
・利用者の原則1割負担

この内容は、国が制度改正にあたって作った資料にはたくさん登場しているものですので、どこかで見たことがある人も多いと思います。市町村から配布された説明書や制度説明会でも話を聞いたことがある人もいると思います。これだけを見ると「なるほど、いろんな課題を解決する工夫がされているな」と感じます。しかし、一方では新聞やテレビなどで自立支援法について報道を目にすることも多いのですが、「自立を阻む自立支援法!」「大きな負担」など、批判的な内容が多いようです。これはいったいどういうことなのでしょう?

ポイント いい可能性 悪い可能性
3障害を一元化 ・これまで支援費を活用できなかった精神障害者が利用できる
・身近で使えるサービスが広がる
・障害特性への配慮が足りなくなるのでは?
・3障害を一緒に支援するのは本当に大丈夫?
新しい
サービス体系
・実態に応じた多様なメニューが登場し利用しやすくなる ・これまでのサービスを利用していた人はどうなるの?
・今の施設から追い出されるの?
就労支援の
抜本的強化
・働く意欲や能力に応じて段階的な労働が可能
・一般就労の門戸も広がる
・本当に働くサービスが充実するの?
・能力での差別化が進むのでは?
支給決定の
透明化
明確化
・必要なサービスを平等に受けられる、不公平感がなくなる
・決定プロセスがわかりやすい
・精神障害、知的障害の程度区分は不利なのでは?
・子どもの支給決定はどうするの?
安定的な
財源の確保
・施設がない、または定員いっぱいでもう使えませんということが少なくなる。
・サービスが地域にいきわたる
・最低限は国が義務として半分を負担
・生きるために必要なサービスにどうしてお金を払わなくてはならないの?
・工賃より利用料が多いなんて!
・補装具、医療、サービスと全部が1割負担は非常にきつい

一覧を見ると、それぞれのポイントについて「こんな可能性が広がりそうだ」「今までおかしいと思っていたところが解決しそうだ」という『いい可能性』「えっ、ここは困るんじゃないの?」「こうなってもらっては実際に困るよ」「どうなるのか不安」という『悪い可能性』という両面を考えることができます。これまでの情報を見ると、国からの情報はいい可能性が強調され、障害者団体などからの意見には悪い可能性が強調されているようです。これらの両側面はどちらが本当でどちらが嘘ということはありません。可能性としては両者が想定されるのです。制度は道具だと考えるとよく理解できます。新しい道具が開発されたときに、開発に力を注いでそれを普及したい側(今回でいうと国)は「新しい道具はいいものですよ」とPRしますし、これまで長く違う道具を使い慣れてきた側(利用者や施設など)は自分たちがよくかわらないうちに大幅に変化して開発された道具に不安や抵抗を感じますよね。でも実際には使い勝手は使ってみないとわかりません。自立支援制度はまだ始まったばかりですし、何しろ急に作り出された背景があるので、使う側の不満や不安は大きいです。そして始まってわかる不都合も多いと思われます。反対に、始まってからわかるいい点もあるはずです。その両者をしっかり見定めることが大切です。でも、せっかく新しい制度がスタートするのならできるだけ使いやすい便利な支援制度になってほしいですよね。そのためには、使ってみて使い勝手をちゃんと開発側(国)と実施側(市町村)に伝えていくことが大切なのです。

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